友桐夏『白い花の舞い散る時間』

白い花の舞い散る時間 (コバルト文庫)

白い花の舞い散る時間 (コバルト文庫)

各所で評判になっているようなので購入&読了。
コバルト文庫を買うのは初めてです。萌えを重視したライトノベルとはまた違ったこっぱずかしさがありますね。ていうかこの表紙は先日30の大台に乗ったおっさんとしてはやばい領域ですよ(笑)
ミステリ的には『冷たい校舎の時は止まる』を思い出しました。別に女流だからというわけではないんですが、共通するものはあると思います。一方で根本的に違うところもあるわけで、それこそがこの本の読みどころ。感想のほうでは、主に個と全体の二項対立的な図式から本書の特徴を読み解いてみました。お堅い感想になっているのは少女小説をリリカルに読み解くスキルがないからです。
普段からコバルトを読みなれている読者ならぜんぜん違った読み方をするに違いないと思います。ファンの方、変な読み方してすみません。
華やかでロマンチックな表紙とは裏腹になかなか重量感のある物語。ミステリ好きにもお勧めです。
>感想ページへ