欧州ブラスバンド選手権ハイライト2002

Highlights of the European Brass Band Championships 2002*1
最近はまっているのが英国指揮ブラスバンド(ウインドバンド、いわゆる吹奏楽とは全く異なります)の演奏を聴くこと。といってもこの大会CDを何枚か買っただけですが。日本でトップレベルの演奏を生で聴く機会はほとんどありませんが、幸いBand Powerのサイトから多くの直輸入CDを購入することができます。そして欧州ブラスバンド選手権(European Brass Band Championships)の演奏は凄まじいレベルで、とてもではないがソロも合奏もアマチュアのレベルではありません。
というよりも何枚かのCDを聴いてすっかりヨークシャー・ビルディング・ソサイエティ(YBS)のファンになってしまいました。このバンドの演奏は凄いです。激しくお薦めです。

チェイン(ピート・スウェルツ)
コンチェルト・グロッソ(デレック・ブージョワ)
トロンボーン協奏曲(デレック・ブージョワ) トロンボーン独奏:Ivan Meylemans
「ハイランド賛歌」抜粋(フィリップ・スパーク)
Yorkshire Building Society Band (David King)

ダヴ・ディセンディング(フィリップ・ウィルビー)
Brass Band Willebroek (Frans Violet)

エクスカリバー(ヤン・ヴァン=デル=ロースト)
Brass Band Nord-Pas-de-Calais (Philippe Lorthios)

ヴェニスの謝肉祭(アントニオ・ブリッチアルディ) ユーフォニアム独奏:Nicholas J. Childs
「コール・オブ・コサック」抜粋(ピーター・グレアム)
レヴェレイション(フィリップ・ウィルビー)
Black Dyke Band (Nicholas J. Childs)

なかでもこの2002年度のCDはすべての演奏が粒揃いで、しかも名曲揃い。特に優勝したYBSの自由曲「コンチェルト・グロッソ」の激しいリズムや終盤のコラールの輝きは忘れられません。同じくブージョワ&YBSの「トロンボーン協奏曲」、ソロ・コンテストの優勝演奏ですが、凄まじいテンションの高さでこの難曲を情熱的に演奏したメイルマンズにブラヴォー! きたろーも練習で1・2楽章だけ吹いたことありますが、3楽章はもはやトロンボーンの楽譜には見えません(笑)
そして作曲したスパークがその演奏水準の高さに驚愕したという、伝説の「ハイランド賛歌」。ガラ・コンサートでの演奏ですが、本選以上の音楽的興奮が味わえます。特に「フラワーデール」でのソプラノ・コルネット・ソロは何度聴いても涙腺が緩みます。やはりピーター・ロバーツは神です。
優勝したYBSに技術的には全く引けを取らないのがブラック・ダイク。「コール・オブ・コサック」の演奏技術の高さには圧倒されるし、名曲「レヴェレーション」の圧倒的演奏も凄い。「レヴェレーション」は表現的には2003年のバイ・アズ・ユー・ヴューのほうが良いと思いましたが、技術的にはこちらのほうが上です。この曲でウィルビーにはまったら、ヴィレブレークの「ダヴ・ディセンディング(舞い上がる鳩)」も聴くべし。演奏もなかなか気合が入っています。中間部の静謐な流れが良いです。

*1:はまぞうでのリンクが作れないため、Band Powerに直リンしました。不都合があれば、コメントでお知らせください。リンクを削除します。