CAFUAセレクション2005「エブリデイ・ヒーロー」

CAFUAセレクション2005 吹奏楽コンクール自由曲選「エブリデイ・ヒーロー」

昨年に引き続きリリースされた加養&西部航空音楽隊の自由曲セレクション。昨年は新曲だけだったが、今年は過去の名曲も入っている。小編成にも大きなウェイトをおいているあたりが、中学生バンドには親切な仕様ですね。

ルイ・ブルジョワの賛歌による変奏曲(クロード・T・スミス)
祝典序曲「祈りは時の流れに輝く」(福島弘和)
喜びの音楽を奏でて!(ジェイムズ・スウェアリンジェン)
エブリデイ・ヒーロー(ティモシー・マー)
呪文と踊りジョン・バーンズ・チャンス)
チェイサー天野正道吹奏楽のための「虹色の海」(鈴木英史)
バトン・ヒルの砦(スコット・ワトソン)
原石の未来清水大輔ウェスト・サイド・ストーリー・セレクションレナード・バーンスタイン/デュソイト編)

往年の名曲は「ルイ・ブルジョワ」と「呪文と踊り」。いずれもプロによる良い録音が少ないが他とは歴然と違う存在感を放つ名曲で、今収録する意義は十分にあると思います。特にきたろーは「ルイ・ブルジョワ」が大好きです。トランペット・ソロ&デュオも上手く決まってるし、スミス・ファンなら満足の演奏ではないでしょうか。あ、ただ最後のコーダ部分で旋律(金管中音)が見えにくくなったのが唯一の不満。
スウェアリンジェンはいかにもスウェアリンジェン、マーの曲はいかにもマーという感じで、同作曲家の他の曲と見分けがつかず残念。外人の新曲はセレクトに問題があるかと。
邦人の曲はいずれも良い曲。福島弘和の曲は平易な譜面と曲想ながらも変化に富んだオーケストレーションが魅力。鈴木英史の曲は旋律が見えにくいものの相変わらずのサウンド展開がお見事。天野正道は、彼の曲としては初級のために書いたということで珍しい。随所に天野っぽいところもあり、中学生にお薦め。
注目は清水大輔の「原石の未来」。技術的な難易度も高そうだけど、変化に乏しくて表現も難しそうな曲だなーと思っていたら、終盤はなかなかダイナミックな展開を見せる。特に腕に覚えがあり重厚なサウンドに自信のある一般バンドが演奏すれば、相当な演奏高価が期待できるのではないでしょうか。コンクールで流行しそうです。