米澤穂信『犬はどこだ』

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

犬はどこだ (ミステリ・フロンティア)

米澤穂信、今年3冊目。飛ばしてます。純粋にファンなのでこのペースは嬉しいです。

東京での仕事を訳あって辞した紺屋長一郎は、故郷の街に帰ってきた。お好み焼き屋か何かをしたかったのだがそれもかなわず、結局“犬探し専門の”調査事務所を開いた。しかし<紺屋S&R>の開業の日にやって来た最初の依頼人は、失踪した孫の捜索を依頼した。次にやって来たのは探偵助手志望の後輩ハンペーだった。第二の依頼人は古文書の調査だった。調査するのは犬だけのはずだったのに。結局古文書の調査はハンペーに任せ、紺屋自身は女性の捜索に乗り出した。2つの事件は微妙にクロスして・・・。

これまでの青春ミステリ路線から打って変わって、私立探偵が主人公のハードボイルドでした。このジャンルをきたろーはほとんど知らないわけですけれども、とても面白かったです。特にラストの展開とダークな結末には唸りました。こういうのも大好きだなあ。
ところで帯に隠れてなかなか気がつかなかったのですが、どうやら『犬はどこだ』は<紺屋S&Rシリーズ>の第1作ということになるみたいですね。次回作も楽しみです。
きたろーの本格ミステリ雑感」での詳細な感想は、訳あって後日アップします。