2006-07-21 芦辺拓『少年は探偵を夢見る』 新刊ミステリ 少年は探偵を夢見る 森江春策クロニクル 著者:芦辺拓 出版:東京創元社 2006年3月 少年はキネオラマの夢を見る 幽鬼魔荘殺人事件と13号室の謎 滝警部補自身の事件 街角の断頭台 時空を征服した男 遂に少年時代の森江春策も登場。しかもこのころから凄い推理力。名探偵は少年時代でも名探偵だった!とかいうのは島田荘司もやってたなあ。 名探偵コナンは大人の頭脳で子どもの姿だから推理力が凄いという理由付けがなされているわけですが、森江春策くんや御手洗潔くんは素で子ども。これで大人顔負けの推理力を発揮するなんて、ファンタジーとしか思えません。 その不満を除けば、本作は高水準の本格ミステリ短編集。ラストのエピソードが特にいい。「東京創元社式連作ミステリ」の形式をうまく使った演出が粋です。 >感想ページへ