ヴァン・ダイン『カブト虫殺人事件』

カブト虫殺人事件 (創元推理文庫 103-5)

カブト虫殺人事件 (創元推理文庫 103-5)

ようやく読み終えました。といっても別に読みにくかったわけではなく、読む時間があまり取れなかったせいで、井上勇さんの訳はとても読みやすいです。内容も意外と先鋭的なものを含んでいて、きたろーの中でヴァン・ダイン株上昇中。『グリーン家殺人事件』『僧正殺人事件』しか読んだことがなかったわけですが、『カブト虫』もその2作に引けは取らないですね。すっきりしない、という点では『僧正』といい勝負ですが(笑)

著名なエジプト考古学者のブリス博士の自宅に隣接した、地下の博物館の中で、博士の出資者であるカイルが撲殺されているのが発見された。発見者からの知らせを受けて駆けつけたファイロ・ヴァンスとマーカム検事は、現場に散在した証拠品を次々と抑えていく。凶器と思われる女神サフメットの像に残された指紋、装飾品のスカラブ(カブト虫)、血溜まりの中につけられた足跡・・・。それらのすべては犯人がブリス博士であることを示すものだった。博士を逮捕すると息巻くヒース刑事部長を、ファイロ・ヴァンスは制止する。あまりにもすべてが揃いすぎている・・・。

感想は下のところからジャンプしてください。
さーて、これで『ニッポン硬貨の謎』への準備は半分済んだぞ。あとは『シャム双子』を読み直すだけだ!
>感想ページへ