アンサンブルリベルテ吹奏楽団「空中都市「マチュピチュ」」
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リベルテ4枚目のCD。リベルテの演奏会は毎回多彩なゲストと注目のオリジナル新曲を織り交ぜているとのもっぱらの評判だが、今回のCDは吹奏楽の新しいオリジナル曲を中心にした意欲的なラインナップで、定期演奏会の路線を踏襲したものになっているもよう。きたろーのお目当てはドアティの大作「ストコフスキーの鐘」です。昭和ウインドオーケストラの演奏のインパクトがまだ脳裏から離れないのですが、アマチュアトップのリベルテがどのような演奏を聴かせてくれるかが見所。
空中都市「マチュピチュ」〜隠された太陽神殿の謎 (八木澤教司) アット・モーニングス・ファースト・ライト (デイヴィッド・ギリングハム) ミュージカル「ミス・サイゴン」より (ミッシェル・シェーンベルク/宍倉晃編) サクソフォーンとウインドアンサンブルのための「美女と野獣」より (アラン・メンケン/西邑由記子編) バレエ音楽「くるみ割人形」より 花のワルツ (ピョートル・チャイコフスキー/木村吉宏編) オリンピアーダ (サミュエル・ヘイゾ) ストコフスキーの鐘〜交響曲第3番「フィラデルフィア・ストーリーズ」より (マイケル・ドアティ)
最近全国的に大人気の八木澤教司の新曲は古代文明シリーズ。大体作りは他の曲と同じなのですが、エキゾチックなメロディもあり、ラストの感動的なコラールもあり、八木澤節全開といった感じです。響きが美しいですね。
これまた全国的に人気の「ミス・サイゴン」宍倉版ですが、テンポがとても遅いのが気になりました。安全運転で音楽性を犠牲にしているような。特に「サイゴン陥落」はヘリ効果も薄くて退屈な演奏。
指揮棒をサックスに持ち替えて、福本氏がソロを取る「美女と野獣」。美しくて良い演奏でした。バックがとてもいいです。というか凄くいい編曲ですね。「花のワルツ」も美しい演奏だけど、やっぱりこの曲はオケじゃないとなー。
アンコール向けの華々しい曲を書くという印象のヘイゾによる、「オリンピアーダ」、凄くいいです。変化に富んで、色彩感あふれる曲想、5分という短い曲だけども演奏会のいろんなところに使えそうな魅力的な曲です。
で、「ストコフスキーの鐘」ですが、全体的にはやっぱり昭和ウインドのほうがいいかな。リベルテはトゥッティ・サウンドは凄いんですが、ソロがいまいちです。アマチュアだから仕方ないけれども。でもその分クライマックスに向けたサウンドの構築が素晴らしい。最後までばてなかったトランペットにも拍手。やっぱり良い曲だ。リベルテさんに限らず是非コンクールでやってほしいなあ。カットが難しそうですが。