アガサ・クリスティー『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』

しばらく新刊ばかり読んでいましたが、刊行ラッシュも過ぎたようなのでそろそろ溜まっているクリスティーを読んでいこうと思います。とりあえず未読のものから「読んでみたかった作品」を中心に読もうかと。
下の画像は新版のクリスティー文庫のものですが、きたろーが読んだのは古本屋で集めている旧版のハヤカワ文庫です。デザインが変わってしまうと昔のものが欲しくなる、という本好きの悲しい性であります。

マーチボルトの牧師の息子ボビイは、ゴルフの最中に崖から転落した瀕死の男を発見した。男は今わの際にこう呟いた――「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」 男が持っていた写真から身元が判明し、事故死ということで決着がつきそうだったが、男の遺言を遺族に伝えた後に、命を狙われるはめに陥った。謎めいた男の遺言には、実は重大な犯罪の秘密が隠されているのではないか? ボビイと幼馴染の伯爵令嬢フランキーは探偵小説さながらに捜査に乗り出すが・・・。

これは本格ではなく冒険サスペンスでした。話の展開のさせ方が非常に上手く、キャラクターも魅力的でとても楽しく読めました。まるで夫婦漫才のようなボビイとフランキーがいい味出してます。
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