島田荘司&高田崇史

犬坊里美の冒険 (カッパ・ノベルス)
犬坊里美の冒険

司法試験に通り、司法研修生として倉敷の山田弁護士事務所に配属された犬坊里美だが、いきなり難事件が舞い込む。総社の神社境内にある離れの床下から突然死体が発見されたのだが、お祭りのイベントで集まっていた大勢の人々が目撃する中で、彼らが驚いて逃げ惑っていたわずか数分の間に、死体が髪の毛と腕時計を残して忽然と姿を消したのだった。警察は床下に隠れていた住所不定無職の男を逮捕して犯人と特定したが、国選弁護士として拘置所を訪れた山田弁護士に対して、被告人は何も語らず、弁明をしようともしなかった。死体消失の謎など何も解決していないのに、このままでは死刑になる可能性もあった。被告人の不真面目な態度に憤慨した山田弁護士は、弁護を降りるといって去っていったが、里美は思わず事件の弁護をすると言い出した。さしたる考えもなく難事件に徒手空拳で挑むことになった里美だが・・・。

QED  河童伝説 (講談社ノベルス)
QED 河童伝説

相馬野馬追祭を見物するために福島までやってきた奈々たちだが、タタルはなぜか遠野によって「河童」と呼ばれる老人に会ってから遅れてきた。一方、河童が棲むといわれる千葉県の強羅川で死後に手首が切り離された死体が発見された。被害者は神山禮子をストーキングしていた男だった。そして禮子の周辺で次々と事件が発生する。旅先で事件に巻き込まれたタタルたちだが、河童の謎を解いていくと同時に、事件の謎も解明されていく・・・。

最近アップした感想をご案内。
「犬坊里美の冒険」は島田荘司らしい奇想は健在なものの、里美のウザさで帳消しという印象。
QED 河童伝説」は相変わらず。前作の引きでちょっとでも期待した私が馬鹿でした。いや、そこまでいうほどでもないか、と思わせるあたり、もはやマンネリが芸と化している印象すらありますね。
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