横溝正史『女王蜂』&『夜歩く』

女王蜂 (角川文庫)

  • 著者:横溝正史
  • 出版:角川文庫 1972年(初出1951/52年)

類まれな絶世の美女、大道寺智子は亡き母の遺言により、月琴島から東京にいる父の元に引き取られることになる。祖母や家庭教師とともに修善寺までやってきた智子らだが、そこで待っていたのは、4人の求婚者たちだった。しかし求婚者の一人がホテルで殺害され、さらにホテルの従業員の死体が発見されるという連続殺人が発生する。20年前に月琴島で起きた悲恋にまつわる事件はどう関係しているのか? 弁護士の依頼を受けて名探偵金田一耕介が犯人探しに乗り出す。

夜歩く (角川文庫)

  • 著者:横溝正史
  • 出版:角川文庫 1973年(初出1948/49年)

仙石直記は友人の小説家・屋代寅太に、自分たち古神家の一族が住む屋敷に一緒に来て欲しいとお願いする。古神家の美しい令嬢八千代のもとに舞い込んだ奇妙な手紙。求婚とも脅しとも取れる手紙の最後には、「汝、夜歩くなかれ」と。そのころ古神家では、八千代が招いたせむしの芸術家・蜂屋小市と、八千代の兄でやはりせむしの守衛が激しく対立していた。そして、夢遊病の症状を発した八千代が夜歩いた翌朝、せむしの男の首無し死体が離れで発見される。死体は何者か・・・?

 はまぞうを見る限りでは、どちらも現在新刊では手に入らない様子。『女王蜂』なんて最近もドラマ化されたのになあ。
 『夜歩く』は傑作。読んだ直後も凄いと思ったが、感想を書いているうちにさらに評価が上がりました。
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