今年初めての更新

なんと3ヶ月も更新停止しておりました。感想を書く余力もないし、このまま閉鎖してしまおうとも考えたのですが、やはり地味に続けていこうと思います。いつなんどき書きたいことが出てくるか分かりませんので。
というわけで、感想は準備中だけど読了した本を列挙してみます。とりあえずミステリのみ。

本陣殺人事件 (角川文庫)

本陣殺人事件 (角川文庫)

悪魔の手毬唄 (角川文庫)

悪魔の手毬唄 (角川文庫)

横溝正史の代表作がずらりと並んでおります。「本陣」は今更言及するまでもない傑作ですし、何度も読んでいるのですが、あとは実は未読でした。『三つ首塔』は金田一は脇役で、愛する二人の冒険小説風の展開が読みどころ。エログロ風の当時の風俗が小説に花を添えて、面白かったです。『悪魔の手毬歌』は有名な作品ですが、創作童謡を見立てに使うという発想は流石といえど、今ひとつ動機のほうに納得のいかない感じがしました。
妖盗S79号 (文春文庫)

妖盗S79号 (文春文庫)

古本屋で見つけた逸品。泡坂妻夫らしいひねりの効いたプロット。短編集ですが、S79号がどのような盗みを働くかというのはもちろん、S79号を生涯をかけて追うベテラン刑事のほうが、銭形警部のように愛すべきキャラクターになっていて、むしろ彼のほうが主役かもしれません。S79号の動機も良かった。こっそり社会派風味。
首挽村の殺人

首挽村の殺人

昨年の横溝正史ミステリ大賞ということで、いかにも横溝風の閉鎖された山村を舞台にした連続殺人。名探偵が登場しないので読者はちょっともどかしく感じるかもしれません。推理よりも雰囲気重視。人の犯罪よりも赤熊の恐怖が勝っているところもサスペンスの焦点がぶれていまいち。
君の望む死に方 (ノン・ノベル)

君の望む死に方 (ノン・ノベル)

傑作『扉は閉ざされたまま』のシリーズ第二弾。いろいろと言いたいことはあれど、まずは最後まで面白く読めました。