竹本健治『キララ、探偵す』

キララ、探偵す。
キララ、探偵す

大学生の乙島侑平のもとに届けられたのは可憐な美少女メイドロボット、キララ。侑平は新開発されたアンドロメイドのモニターとしてキララのご主人様になった。そのときから侑平の周囲はにわかに騒がしくなる。そんな中、大学の構内で死体が発見される。その死体は侑平が叔母の経営する探偵社の手伝いで関わっている失踪者だった。窮地に陥った侑平を救うために、キララは思わぬ推理力を発揮する・・・。(「キララ、登場す」)

メイドに目覚めた竹本健治による萌えミステリ。表紙のイラストやどじっ娘メイドの描写に痛いものを感じますが、中身はしっかり本格です。
あと、18禁描写もありますが、「ご主人様に絶対服従の可愛いメイドロボットを購入したら、男性はまず何を求めるか」という消費者の需要に応える機能を備えているというわけで、フェミニズム的にはどうかと思いますが、やっぱり商業戦略としてエロははずせないのかなあと、少し空しい気持ちになりました。ただ、妻帯者のためにはその機能をオフにしたバージョンも必要になってくるのではないかと思います。
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