本の雑文

小林多喜二『蟹工船』を読みましたよ

蟹工船・党生活者 (新潮文庫)作者: 小林多喜二出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1953/06/30メディア: ペーパーバック購入: 12人 クリック: 139回この商品を含むブログ (264件) を見る蟹工船 一九二八・三・一五 (岩波文庫)作者: 小林多喜二出版社/メーカー: …

2008インターネットで選ぶ本格ミステリ

2008-05-14 政宗九さんのところの毎年恒例企画の結果が出ていました。不肖きたろーも投票しましたが、『首無の如き祟るもの』が大差で第1位という結果にいたくご満悦でありますよ。といっても『女王国の城』でも『密室キングダム』でもご満悦だったでしょう…

北方謙三『水滸伝』を読み始めました

半月ぐらい前から北方謙三の『水滸伝』(文庫版)を読み始めています。なんとなく本屋で立ち読みして、気が付いたらレジにいました。買って読み始めてから知ったことですが、全19巻だそうです(唖然)。少しずつ読んでいけばいいか、と気楽に考えておりまし…

訃報

天城一さんが亡くなられたそうです。 山沢晴雄氏や日下三蔵氏の尽力により、近年再評価がなされ、私にとっても印象深い作家となっていただけに、残念です。 ご冥福をお祈りします。天城一の密室犯罪学教程作者: 天城一,日下三蔵出版社/メーカー: 日本評論社…

昨日のNHK

私は別に乱歩好きでもなんでもないんですが、昨日の「その時歴史は動いた」は江戸川乱歩と日本ミステリの黎明がテーマでしたね。 時代描写の映像資料と併せてみると、戦中戦後のミステリ文壇がいかに困難な状況に置かれたのかが分かります。ちょっと『少年検…

安眠練炭氏の「きたろー氏の(中略)に対する反応」に対する再反応

私は昨日、安眠練炭(id:trivial)さんの最初の批判における「貧困」という根拠がよくわからない、自分はこういった意味で「そうとしか読み取れない」と書いたわけだが、という反応をしたところ、練炭さんは批判の根拠について詳細に書いてくださった。 とい…

安眠練炭氏の『ボトルネック』拙感想に対する感想に対する反応

なんだか訳の分からないタイトルになってしまった。まあ過不足ないのでこれでいいでしょう。 さて、安眠練炭さん(id:trivial)が私の『ボトルネック』の感想に批判を加えてくださった。かなりきついことも書かれているので、一応反応しておかないと寝覚めが悪…

「3ない運動」に賛成

二階堂氏の例の文章がひと段落したようです。一応読みましたが、どうしようもない度がますますエスカレートしているので詳細にコメントする気力もありません。一言言いたいのは、本格ミステリはお前の私物じゃないということ。それ以外ではtaipeimonochrome…

『本格ミステリ・ベスト10』マイ・オール・ベスト投票開始!

なんと今年の『本ミス』は10周年企画で、これまでランクインした作品の中からベストを選ぶという、『このミス』も昔やった企画があるということです。 そして毎度おなじみネット投票でも同じ企画が行われます。 http://www.harashobo.co.jp/mystery/allbest.…

二階堂黎人氏のあれ

最近、また(まだ)二階堂黎人が『容疑者X』について騒いでいるらしい、ということをid:kiseuさん(「日当たりのいいガレージ」)のところで見聞きしたのですが、もう彼の主張にはうんざりだしそんなに暇でもないのでスルーしてました。 しかし、id:kaienさ…

これから読む本備忘録

近頃はミステリーを読む時間もお金もなく、面白そうな本がたくさん出ているのに指をくわえて見ているだけに。8〜9月は新刊のラッシュですね。 というわけで忘れないように読みたい本をメモ。 芦辺拓『千一夜の館の殺人』 芦辺拓『探偵と怪人のいるホテル』 …

鮎川哲也の文庫

「きたろーの本格ミステリ雑感」では今鮎川哲也強化月間を展開中なのですが、本を読むのに相当時間のかかる私のこと、いつ終わるのか見当もつきません。 で、参考までに今のところ現役で手に入る鮎川哲也の文庫本をリストアップしてみます。(カッコ内の年号…

人気作家

このブログの「リンク元」というのを見てみると、すごい勢いでこちらに飛んできているリンク元がありました。普通は多くて10くらいなんですが、今回はその倍。 24 http://d.hatena.ne.jp/asin/4488451020 はてなの「夏期限定トロピカルパフェ事件」でした。…

フェアかアンフェアか

久しぶりにネットを見ると、安眠練炭氏がきたろーの感想についてコメントをつけてくださったので、一応リアクションをしておきます。 安眠練炭氏の意見をまとめると、きたろーが「アンフェアだ」と述べた『五つの時計』所収の「愛に朽ちなん」「二ノ宮心中」…

ミステリ既読調査2006・結果

http://mystery.parfait.ne.jp/best/2006/enq.cgi? 何が彼らを『春季限定いちごタルト事件』に駆り立たせたのか。米澤穂信がベスト10内にすべて入っているという事実、『いちごタルト』が昨年の米澤穂信唯一の文庫であること、創元社というブランド、そして…

第6回本格ミステリ大賞候補作

しばらくネットから離れているうちに、こんなニュースを見逃しておりました。だいぶん古い情報ですが、コピペさせていただきます。(コピペ元:政宗九さん(id:mmmichy)) 【小説部門】 『ゴーレムの檻』柄刀一(光文社) 『扉は閉ざされたまま』石持浅海(…

『2006本格ミステリ・ベスト10』

本格ミステリ・ベスト10 (2006)作者: 探偵小説研究会出版社/メーカー: 原書房発売日: 2005/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (34件) を見る 詳しい分析や感想はメインページのほうでやります。『マヂック・オペラ』が読み終わったら。一応購入して一…

それにしても・・・

二階堂黎人氏の恒星日記で、東野圭吾『容疑者Xの献身』に関する問題提起がなされているのを見て、唖然としました。 要するに『容疑者X』は本格ではない、という主張なのですが、この人はもともとそういうスタンスをとっている人ですし、そういうことを言っ…

ワトソン役の多様性

本格リングから拾い読みして興味深かったテーマに、いまさらながら言及してみます。 「ワトソン役」考 - 積読自慢はカッコワルイと思います。 dunkershigh氏が言うように、現代本格においてはキャラクター性が強調されるケースが多くなったために、本来無個…

きたろーによる「本格ミステリ私的ランキング2005」発表!

昨年もやりましたが、今年もやります。対象は各種ランキングと一緒で昨年11月から今年10月まで。ミステリ・ファンのちょっとしたお遊びです。公式ランキングである『このミス』『本ミス』などの前夜祭だと思って気軽にお楽しみください。 <本格ミステリ私的…

盗作騒ぎ・その後

例の『誰のための綾織』、「はみだしっこ」の表現を借用した問題の続き。 原書房に掲載されていた以前の謝罪文はいつの間にか消滅していて、次のような編集部による文章が掲載されました。 http://www.harashobo.co.jp/tokusetsu/repo.htm@原書房 賢明な判…

あなたが選ぶ「2006本格ミステリベスト10」MY BEST RANKING

まだ島田荘司の最新作を読んでいないのですが、なんだか最近読書の時間が取れないし、個人的に今年のベストはもう確定しているので、さっき投票してきました。 投票はこちらから→http://www.harashobo.co.jp/mystery/index.htm(原書房) ぶっちぎりのベスト…

盗作騒ぎ

飛鳥部勝則『誰のための綾織』のいくつかの描写が、三原順「はみだしっ子」連作を盗用していたものだったことが判明し、原書房は陳謝の上、『誰のための綾織』を出庫停止としたらしい。(id:trivialさんの記事で知りました) 原書房サイトhttp://www.harasho…