2007-01-01から1年間の記事一覧

カント『永遠平和のために』

永遠平和のために (岩波文庫)作者: カント,Immanuel Kant,宇都宮芳明出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1985/01/16メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 24回この商品を含むブログ (57件) を見る 大学で使用する都合で再読。平和学を学ぶ上でまず読むべき古典…

交響曲第3番「プラネット・アース」

Johan de Meij : Planet Earth [rakuten:bandpower:10002131:image] ウィンディ・シティ序曲 エクストリーム・メイク・オーヴァー 交響曲第3番「プラネット・アース」 作曲:ヨハン・デ=メイ 指揮:ヘンリー・アダムズ 演奏:アルティスティカ・ブニョル交…

『ナポレオン 獅子の時代』第6・7巻

ナポレオン 6―獅子の時代 (ヤングキングコミックス)作者: 長谷川哲也出版社/メーカー: 少年画報社発売日: 2006/09/27メディア: コミック購入: 5人 クリック: 11回この商品を含むブログ (19件) を見るナポレオン 7―獅子の時代 (ヤングキングコミックス)作者: …

『のだめカンタービレ』第18巻

のだめカンタービレ (18)(講談社コミックスキス)作者: 二ノ宮知子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/06/13メディア: コミック購入: 3人 クリック: 62回この商品を含むブログ (376件) を見る あれ? 千秋パパはどこ行ってしまったんだろう? それはともか…

大津留厚『ハプスブルクの実験』

ハプスブルクの実験 多文化共存を目指して 著者:大津留厚 出版:中公新書 1995年(増補改訂版 春風社 2007年) 「ハプスブルク」といえばシェーンブルン宮殿に代表される華麗な宮廷文化、マリア・テレジアやマリー・アントワネットなどの皇室の女性たちが有…

大倉崇裕『警官倶楽部』

警官倶楽部 著者:大倉崇裕 出版:ノンノベル 2007年2月 「警官倶楽部」――それは鑑識、盗聴、尾行、情報収集、射撃など、本職顔負けの技術を持った警官マニアたちが、警察の真似をして現場で捜査の真似事をする秘密組織だ。メンバーの森田と関谷は警官の制服…

新潟に行ってきたという話

生れてこの方関東以外の東日本には行ったことのないきたろーが、学会の関係で新潟に行ってきましたよ。 寒いかな、と思いきや雲ひとつない晴天で、むしろ暑い。豪雪地帯という新潟イメージは冬だけだということでした。多分九州人の多くはこうした誤解をして…

アガサ・クリスティー『杉の柩』

杉の柩 著者:アガサ・クリスティー 出版:ハヤカワ文庫 1976年(原著 1940年) 富豪の叔母ローラの死後に莫大な遺産を相続したエリノアは窮地に立たされていた。門番の娘メアリイを毒殺したという疑いにかけられ、今まさに裁判で被告席に座っているのだ。エ…

仕切りなおしてみる

デザインを変えてみました。 最近更新をほとんどしておらず、ブログの体をなしていないので、今度からはミステリ以外にも、大学関係で読んだ本や論文について書いていこうかなと思ってます。自分の勉強にもなるし。 ミステリメインで当ブログをご覧の方には…

三津田信三『首無の如き祟るもの』

首無の如き祟るもの 著者:三津田信三 出版:原書房 2007年5月 「淡首様」を祀る媛首山が中心にある媛首村。この村を支配する旧家、秘守家では、淡首様の祟りを恐れて、それを回避するための様々な儀式を跡継ぎに行わせていた。秘守家の本家、一守家には長寿…

アガサ・クリスティー『七つの時計』『無実はさいなむ』

七つの時計 著者:アガサ・クリスティー(深町真理子訳) 出版:ハヤカワ文庫 1981年(原著 1929年) チムニーズ館に滞在していた若き外交官たちの一人、ジェリーが睡眠薬を過剰摂取して死んだ。しかし普段からよく眠る彼が睡眠薬を飲んだ理由が分からない上…

昨日のNHK

私は別に乱歩好きでもなんでもないんですが、昨日の「その時歴史は動いた」は江戸川乱歩と日本ミステリの黎明がテーマでしたね。 時代描写の映像資料と併せてみると、戦中戦後のミステリ文壇がいかに困難な状況に置かれたのかが分かります。ちょっと『少年検…

桜庭一樹『赤朽葉家の伝説』

赤朽葉家の伝説 著者:桜庭一樹 出版:東京創元社 2006年12月 鳥取の旧家、赤朽葉家は古くから製鉄業で財をなし、山の中腹に真っ赤なお屋敷を構えて街々を睥睨している。民俗学的には「サンカ」と呼ばれることになる山の民によって街に置き去りにされた幼子…

ひとりごと

講義やらバイトやら論文やら報告やら申請書類やらで忙しく、本は読めても文章を書く暇がありません。 そうこうしている間に、政宗さんところの「インターネットで選ぶ本格ベスト」は終わっているし。←そのうち出し忘れた私のコメントをここに載せます。 感想…

熊本ウインドオーケストラ・第20回定期演奏会

熊本ウインドオーケストラ 第20回定期演奏会 2007年5月4日 於:熊本県立劇場 楓葉の舞(カット版)(長生淳) 憧れの街(南俊明) マーチ「ブルースカイ」(高木登古) ダンス・ムーヴメント(フィリップ・スパーク) 「コラ・ブルニョン」序曲(ドミトリ・…

全日本吹奏楽コンクール2006・一般編2

ようやく聴けた去年の全国一般のCD、後半の感想。 全日本吹奏楽コンクール2006 川越奏和奏友会 (5)「祝典のための音楽」より(モートン・グールド)――金 東京正人吹奏楽団 (1)ウインド・ブリッツ(デレック・ブージョワ)――銀 横浜ブラスオルケスター (…

北山猛邦『少年検閲官』

少年検閲官 著者:北山猛邦 出版:東京創元社 2007年1月 大戦争と大洪水の後、世界的な検閲によって書物が失われてしまった世界。特に「ミステリ」は、人知を超えた犯罪の方法が記された危険な書物として真っ先に抹消されてしまった。海軍将校だった父から「…

島田荘司&高田崇史

犬坊里美の冒険 著者:島田荘司 出版:光文社カッパノベルス 2006年10月 司法試験に通り、司法研修生として倉敷の山田弁護士事務所に配属された犬坊里美だが、いきなり難事件が舞い込む。総社の神社境内にある離れの床下から突然死体が発見されたのだが、お…

全日本吹奏楽コンクール2006・一般編1

久しぶりの吹奏楽エントリです。 全国大会一般の部のCD。貧乏生活ゆえ購入を我慢していたのですが、やっと聴くことができたので。 全日本吹奏楽コンクール2006 大津シンフォニックバンド (5)ウインドオーケストラのためのディテュランボス(高昌帥)――銀 松陽OB吹…

西澤保彦『人格転移の殺人』

人格転移の殺人 著者:西澤保彦 出版:講談社文庫 2000年(講談社ノベルス 1996年) アメリカのとあるショッピングモールにひっそりとたたずむ商売気の薄いファストフード店に入った苫江利夫は、突然の大地震に見舞われ、店にいた6人の男女とともに、なぜか…

まとめて

時を巡る肖像 著者:柄刀一 出版:実業之日本社 2006年11月 ピカソの空白 『金蓉』の前の二人 遺影、『デルフトの眺望』 モネの赤い睡蓮 デューラーの瞳 時を巡る肖像 物事の実装を視覚的に捉え描く「天眼」の持ち主である隻眼の巨匠、冷泉朋明。冷泉の絵画…

竹本健治『キララ、探偵す』

キララ、探偵す 著者:竹本健治 出版:文藝春秋 2007年1月 キララ、登場す キララ、豹変す キララ、緘黙す キララ、奮戦す 大学生の乙島侑平のもとに届けられたのは可憐な美少女メイドロボット、キララ。侑平は新開発されたアンドロメイドのモニターとしてキ…

古野まほろ『天帝のはしたなき果実』

天帝のはしたなき果実 著者:古野まほろ 出版:講談社ノベルス 2007年1月 県立勁草館高校吹奏楽部はこの夏、惜しいところで全国大会出場を逃した成長株。来るアンサンブルコンテストでは、フランス革命時代に作曲され、ずっと演奏されることがなかったという…

高田崇文『QED〜ventus〜 御霊将門』

QED〜ventus〜 御霊将門 著者:高田崇文 出版:講談社ノベルス 2006年10月 棚旗奈々と沙織の姉妹はタタルを誘って千鳥ヶ淵にお花見に出かけた。しかしタタルは花はもう見たとばかりに、靖国神社を皮切りにして、近辺の神社めぐりを始める。靖国神社に隣接…

島田荘司&西澤保彦

最後の一球 著者:島田荘司 出版:原書房 2006年11月 1993年、御手洗の事務所を一人の青年が訪問した。母親が何か悩みを持っていて遺書を書いていたという。結局御手洗と石岡は青年の郷里にやってきた。そこで青年の母親と面談した御手洗は、母親の深刻な悩…

都筑道夫『まだ死んでいる』

まだ死んでいる 著者:都筑道夫 出版:光文社文庫 1988年 空き室になっていたメゾン多摩由良509号室で、死体が見つかった。あわてて警備員が駆けつけると、その間に死体は消えていた。しかし今度は地下の駐車場で死体の目撃情報が入るが、今度も死体は消えた…

山口雅也『ステーションの奥の奥』

ステーションの奥の奥 著者:山口雅也 出版:講談社 2006年11月 「将来の夢」を書く作文の宿題で、小学6年生の神野陽太は「吸血鬼になる」と書いて問題になり、学校のカウンセリングを受けることになってしまった。うちに居候している引きこもり気味の夜之介…

大倉崇裕『福家警部補の挨拶』

福家警部補の挨拶 著者:大倉崇裕 出版:東京創元社 2006年6月 最後の一冊 オッカムの剃刀 愛情のシナリオ 月の雫 世界の絵本の稀購本を集めた江波戸図書館の書庫で、現オーナーが古くなって崩れ落ちた本棚の下敷きになって死んでいるのが発見された。図書館…

穴埋め

ああ、また1週間以上も間が開いてしまいました。本はちびちびと。感想の順番待ちが少しずつ溜まってはおります。 とりあえずここ数ヶ月更新が鈍りまくっていた間、気になったこと。 教育基本法改悪があっさりと成立してしまいました。これで、教育に携わる者…

中町信『散歩する死者』

散歩する死者 著者:中町信 出版:徳間文庫 1989年(徳間書店 1982年) サスペンス作品で新人賞を取り、一時期時代の寵児となったミステリ作家、柳生照彦。しかしスランプに陥って鳴かず飛ばずの日々が続いていた。そんな柳生が出版社の編集者・花積明日子を…